資産は減らしてはならない

おま言う??(笑)

タイトルはともかく、少ない資産や短期間でリタイヤへ向けて資産を増やしたいと思うことはありませんか?

例えば方法としてレバレッジ、てこの原理で資産を爆発に増やす方法もあり得ます。

世間を賑わした「レバナス」もご存じの方は多いかと思います。

相場が調子がいい時は「良いこと」しか考えないですが、現実味を帯びると調子にのってるとやっぱりFIREは安直にはできないと分かり得ます。

資産を減らす確率が高い資産運用は長期投資では不向きで資産を積み上げていく可能性も低くなってしまいます。リスクが高いFIRE戦略はうまくいかないことも前提で資産運用を心掛けなければなりません。

ブル相場だったFIRE環境

S&P500のチャートを眺めているとあらためて直近数年間は異常な株価だったことがわかります。ここ数年の上昇がグンと傾きが大きくなっています。

S&P500の19年、20年、21年と3年のパフォーマンスはを見ていくと

VOO Vanguard 500 Index Fund;ETF
2019202020212022
年利リターン31.35%18.29%28.78%▼17.74%

絶好調のタイミング、2018年の年末を100として追加投資なしから2021年の年末の差異を確認してみましょう

2018年12月31日2021年12月31日リターン
S&P500指数100200100%

なんと偶然にも、ちょうど3年間で2倍となっていました。もっとも追加投資や、利確している場合、日本では為替の影響もあるので、このような状況になるのは無いでしょうが、

仮に2019年の50万$投資していると、わずか3年で100万$になっていたのです。(もっともこんな条件になっているのは稀ですが)

100万$あれば大抵の人は贅沢しなければFIRE達成でしょう。わずか3年です。おどろきの結果です。

ここまで凄ければ投資でFIREは夢見ますね

そこで欲を乱すとレバレッジをかけていたらとんでもないパフォーマンスと想像するかと思います。

世間を賑わせたレバナス

NASDAQに2倍レバレッジをかける有名な投資信託・通称レバナスでは近年、驚きのパフォーマンで投資界隈を賑わせました。実績値を見てみましょう

投資信託名基準価格 2019/1/4 基準価格 2022/1/4リターン
iFreeレバレッジ NASDAQ100735242473577%

なんと5倍程度にもなっているのです。2千万円あれば1億円ですね!!

少ない資金でFIRE達成の夢を示す結果になり、我先に購入する人が増えてきました。

人気を博しましたが、今はどうでしょうか。

レバレッジ投資の末路

投資信託名基準価格 2022/1/4 基準価格 2022/11/16
emaxis Slim 米国株式(S&P500)1929119633
iFreeレバレッジ NASDAQ1004245118852

S&P500の投資信託は年初から変わらずとなっていますが、これはご存じ通り円安の影響でほぼ相殺しているような状況です。

NASDAQはドルベースで年初から▼30%程度となりますが、レバレッジ投資信託では▼56%も落ちています。円安の影響よりも逆に減っているのはなぜでしょうか。

なんとレバナスのみで1月にFIREしてしまったら資産が半減以下になってしまいます

レバレッジの特性をしっかり認識すること

これは2倍のパフォーマンスに連動することにより、減ってからの上昇は減った額より2倍となるからです。

100から80となると▼20%です。レバレッジでは▼40%なので100から60です。

次に80から100で元にもどる場合、増加率は100÷80=1.25 125%で、+25%増です。

ではレバレッジで倍になるので+50%増です。60から上昇すると

60×1.5=90

レバレッジでは元に戻らなくなるのです。

下落を繰り返すと原資が減るとますます減ってしまうので

ベア相場ではレバレッジの原資は尋常じゃない減り方をする危険性があるのです。

金融庁 レバレッジETFへの注意喚起

しかしながら日々価格は上下しているので、上昇が大きく下落が小さいを繰り返すブル相場では上昇率が高いので上昇が上回るサイクルになり、資産は大きく増えるのです。

可能性として資産を爆発的に増やすことはできるかもしれませんが、一度ベア相場になると極端に資産を減らしてしまい、ホールドし続けても次のブル相場を得る必要がありますし、同じ相場が今後来るかどうかわかりません。

長期投資は資産を減らしてはいけない

長期投資は資産を減らしてはいけません(誰言う??・笑)

もっとも含み損はよくあることでしょうが、上記のようなレバレッジ投資では資産を大きく減らしてしまうことになります。

資産は減らさずに積み上げるものです。大きく減ることが前提では資産を築き上げる可能性が低いものとなります。

簡単にいうと預貯金は積み上げると100%増えるものになりますが、レバレッジでは減らしてしまう可能性が大きいので資産形成とは言い難いです。

含み益を持ち続けてもよいとする「リスク許容度」があるとしても、それはとりわけ別に収入がある場合などに限られますので

従来の「資産」でFIREするとなれば、資産が▼50%も落ちてしまってはたちまちFIREが揺らぎだします。

最もFIRE後は取り崩したりしますし、暴落にも見舞われます。しかしながら基本は減らさずの運用です。

減ったとしても米国のような力強い経済市場、弱気相場での再投等、再帰性の可能性を十分に考慮する必要があります。

ちょっとやんちゃなものに手を出したい欲もありますがコアサテライト運用を心掛けて、それはあくまでサブ扱いに止めておきましょう。

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